特徴

・対小規模用照明システム

・持ち運びが可能・コンパクトなシステム

・照明灯自体も省スペース

・省電力、コンセント1つ分の電力で動く

・フルカラー出力対応

・タブレットからの無線制御

・専門知識が無くともイメージを具現化可能

山田システム

(持ち運び式照明システム)

(以下文章は製作者、山田タカマサによる「山田システム」の紹介文です)

作製理由

 

「クロースアップマジックに特化した照明が欲しい」

 全てはそれが始まりでした。

 

 私が携わるクロースアップマジックとは特殊な形式で行われるパフォーマンスです。

 全てのパフォーマンスがテーブルの上(くらいの規模)で行われます。

 基本的に、照明というものは人を照らすのを前提としたサイズで作られています。

 その為、テーブル上をステージとするクロースアップマジックに、既存の照明システムをそのまま使う事は何かと無理が生じてしまいます。いくつかのマジックイベントを行う上で、クロースアップマジックの為の照明システムがあっても良いのではないかと考えるようになりました。

 

 また、クロースアップマジックのイベントを行う会場は会議室であったりカフェであったりといった小さめのハコの場合が多く、省電力な事も併せ持っていないと実用化出来ないと言う問題もありました。

 山田システムは、それらの問題点に対して、自分なりにアプローチした結果です。

 

 

「magic lover」とHue

 

 ちょうどこの頃、TMS(トザキマジックスクールマジックスクール)では「magic lover」と言うマジックショーを制作、上演をしていました。

その際に使用していたのが下北沢の「下北亭」という劇場で、カフェを改良して作られた(と思われる)劇場でした。

その頃(2014年初旬)の下北亭は正直あまり照明設備の整っているハコではなく、照明の数等からも色をつけた光を使う事が困難でした。そのような理由で「magiv lover1」では全て素の光を使っていました。

 その後「magic lover2」を下北亭で行う事が決まった時、

「やっぱりもっと色の入った照明を使いたい…」

「もっとあそこでショーアップされたショーを作りたい」

と思いました。

 

 そんな最中に出会ったのが「Hue」でした。

 HueはLED電球でありながらフルカラー、無線オペレーションが可能という代物で、下北亭もカフェの名残なのか、ステージの天井には天井埋め込みの電球ソケットが備え付けられていました。

 「あ、これ行ける」

 そう思ってからは早かったです。即スターターキットを手に入れ、「magic lover2」で導入していました。

 

 おかげで、これまでは出来なかったブル転等、ステージの表情を豊かにする事に成功しました。

 ただ、1人のアクターを覗いては。

 

 

MOのコンテストルーティン

 

 「magic lover2」で自分が正直照明プランを失敗したと思っているパートがあります。

 MOと言うマジシャンがいるのですが、彼のアクトがそれでした。彼の演技は持ち込みの小さめのテーブル上のみで行われるアクトで、俗に言うコンテストアクトでした。

 自分はそのアクトに対し、舞台背面の色を変える事によって表現の幅を広げようと考えました。ただ正直これは失敗でした。

 彼のアクトは小さいエリアで行われるのに対し、舞台全体が少しでも明るくなってしまうと、お客さんの視野が見て欲しい部分よりも広くなってしましまい、現象が伝わりにくくなってしまいます。

  その後、別のイベントで、彼が同じ演技をしたのを見ていたのですが、その時はとても現象がお客さんに良く伝わっていました。その際の照明はスポットライトのみで、フォーカスがテーブルのみ絞られていた事が現象が伝わりやすくなる要因でした。

 

 この事を境に、クロースアップマジックに特化したクロースアップマジックのための演出について考えるようになり、クロースアップマジックに特化した照明についても考えるようになりました。

テーブル上だけにフォーカスを絞る

クロースアップマジック独特の演技スタイル(演技:MO)

本家ライティングツリーとの出会い

 

ちょうどその頃なのですが、ジャニーズのKAT-TUNがドームツアーにて面白い照明システムを発表しました。

そのシステムこそがライティングツリーと名付けられたシステムで、自分のシステムと概念に大きな影響を与えました。                

(ここから変な意味でマニアックになりますが)KAT-TUNの使用したライティングツリーは、ムービングステージに付随して使用するシステムで、ムービングステージの問題点の一つに対して答えを出した物でした。

 ムービングステージの問題点は、ムービングステージがアリーナ中央まで進行しそこで停止すると、その際に使用する事の出来る演出システムが極端に無くなるという点です。ムービングステージは客席の頭上を通過するシステムで、ある意味仮設ステージが移動しているようなものですし、普段はメインステージに埋め込まれているので、変に装置を置いておいたり、柱を立てたりする事のできないシステムです。

 

 その問題点へのアプローチとして現れた(と思っている)のがライティングツリーで、照明がないならその時だけ専用の照明を運んでくればいいという発想でした。

 ムービングステージの前進と共に舞台裏からライティングツリーがムービングステージ用のレールを使用して一緒に前進、定位置まできたら自動展開を始める… 照明の稼働が始まったと思ったら搭載された何個ものムービングライトがこれでもかというくらい曲とパフォーマンスにシンクロして必要な部分だけを照らして行く… 

 これを見た時に発想の奇抜さに笑ってしまったものの、「これは応用出来るかも・・・」という予感もしました。

 

一番最初に書いたプロット図はこの時の発想を元に書いたものでした。

その頃は「山田システム」なんて皆から呼ばれておらず、「リトルライティングツリー」とか別の名前を自分では考えていました。

これが学長(戸崎)に最初に話した時点での構想でした。


 

山田システム 初期のプロットメモ

ピースがはまった時

 

基本概念は出来たものの、1つ1つの光源は何を使えば…ましてや本番中にオペレーション出来ないといけないし…色付けると光源の数が…と考えていたのですが、

「よくよく考えたらHueで色とオペレーション問題点解決出来んじゃん!」

と、気付きました。

ちょうど学長とイベントのリハーサルでこのシステムについて話している時でした。 

それまで、事あるたびにHueを使っていたので、思い付いてしまった後となってはなんで気が付かなかったかが不思議なくらいでした。

 

そして、そこからはあっという間でした。

 

直後に「珍味2」の開催が決定し、

「ここで形にしなかったら、作らないまま終わる。と言うより、ないとやりたい演出付けられない。」

と、一念発起し、作製、いきなり実践導入にまで至りました。

 

正直、作製は楽でした。

すでに設計図も頭の中にありましたし、使えそうなパーツは前々からピックアップはしていたので、蓄積したものを吐き出したら出来たと言うのが正しいのかなと。

 

ただ、初めて動かした時は、思った以上に本格的な形で組み上がったシステムを見て、思わず笑ってしまいました。

 

 

 

最後に 

 

正直、本当にやりたい事の一部しか解決出来ていないですし、現状でも解決しないといけない点が有ると言うのが自分のこのシステムに対しての本音です。未だにアップグレード続けていますし、今後も事あるたびにしていくつもりです。

 

ただ、思っていたよりも応用範囲だけは広そうということは分かってきました。

それは、自分でさえ当初の目的のサイズで使った事が無いくらいですから間違いありません。

そえに、それが今回このシステムの存在をオープンにしようと思った理由でもあります。

 

まだ、未完のシステムでありますが、同じような問題点を抱えてる方がどこかにいて、このシステムに少しでも可能性を感じて貰えたなら本当に幸いです。

 

また、ちょっとでも興味を持って貰けましたら、それだけでもお声がけください、お話だけでもしましょう。

なんでしたら、一緒にアップデートしていきましょう。

山田タカマサ

テクニカルオペレーター兼テクニカルディレクター

 

専修大学マジックサークル出身。

バーマジシャン等を経て、「マジシャンにとって本当に役に立つ舞台装置とは何か」を模索する為、舞台装置の研究、開発に着手。

音響、照明、映像等幅広い知識を持ち、イベント運営実績も豊富。マジックイベント業界では「山田がいないとイベントが回らない」と言われるほど、日々各種イベント運営に携わる。あまり表には出て来ない、業界人に愛される26歳。お酒が好き。

「山田システム」導入経歴

・2015年5月 野島伸幸単独ライブ「珍味2」

・2015年7月 SoLa 第9回ケン正木スタジオイベント

        “夏note[ナツノオト]”

・2015年12月 戸崎拓也単独ライブ「おそと手品」

 

Hue単体での導入

・2014年10月 TMS主催「 magic lover2」

・2015年3月  神崎亮仁単独公演「FACE to FACE」

・2015年4月  SoLa 鴻巣公演「春note」

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